こんにちは。安藤はま子です。
あなたは心が満たされない自分に気が付いたことはありますか?
心が満たされないと感じることは、誰にでもあるものです。経済的や物質的には恵まれているのに、なぜか満足感を得られない。心のどこかに穴が開いているように感じる。このような感覚を持つ人は少なくありません。
カウンセリングを受けにみえる方の多くは、自分の心が満たされていないことに気が付いていらっしゃいません。そうした自分に気が付くことで心が満たされるために心を変化させていくことができるのです。
今回は、心が満たされない原因と、それを解消するための方法について詳しく解説します。
心が満たされないことで起こる問題
虚しさや心が満たされない感覚は多くの方がお持ちですが、気が付かずに生活しています。心が満たされない状態で生きているとどんな問題が生じるのか見ていきましょう。
心が満たされない状態は、ぽっかりと穴が開いたような状態です。あなたは無意識にその穴を何とか埋めたいと思うため、以下のような行動をとります。
- 必要のない物を買い過ぎる
- 過度な暴飲暴食をしてしまう
- 予定を詰め込み過ぎる
- 恋愛依存や不倫に陥りやすい
それぞれについて説明していきます。
必要のない物を買い過ぎる
「買う」という行動をすることで、一時的にドーパミンという神経伝達物質が分泌されて満足感や精神的快楽を得ることができるのです。
そのため、必要のない物を買い過ぎてしまうのです。
また、店員さんと会話をすることで、寂しさを感じている心やつながりを求めている心が癒されるため、必要のない物をつい買ってしまうということがあります。
こういった満足感や気持ち良さや癒しなどを感じると、買い物を頻繁にしてしまい使わないものがどんどん増えていってしまうことになります。
過度な暴飲暴食をしてしまう
過度な暴飲暴食も心にぽっかりと開いた穴をふさぐためです。この穴は現実的な穴とは違い、精神的で抽象的な穴ですから簡単に埋めることができず、食欲を止めることができないのです。
気持ちが悪くなっても食べたり飲んだりが止められないことが続くようなら、あなたの心に目を向けてみる必要があるでしょう。
予定を詰め込み過ぎる
いつも「忙しい」と動き回っている人がいます。こうした人の中には、満たされない心を埋めるために予定を詰め込んで心の寂しさや虚しさを埋めようとしている人がいます。
本人も自分の心の状態に気付いていないため、よくわからずに毎日予定をぎっしり入れてホッとしています。こうした予定魔の人は、買い物のし過ぎや暴飲暴食の人よりも自分の心の状態が見えていないことが多い傾向にあります。
予定がたくさん入っているのは世間的に見ても「人気がある」とか「よく動いている」ということで、好評可になりやすい行動だからです。
恋愛依存や不倫に陥りやすい
「愛されたい」という想いが強いと、愛されたいがために相手にすべてを入れ込んでしまうようなことになりがちです。
また、不倫をする心の底にも「愛されたい」気持ちがあります。
恋愛依存や不倫も「愛」で心を満たしたくて起きていることです。心が満たされないと偏った恋愛に陥りやすくなってしまいます。
心が満たされない原因
「心が満たされないことで起こる問題」のところで少し触れましたが、心が満たされない原因は他にも以下のようなものがあります。それぞれに解説していきたいと思います。
- 人間関係の問題
- 自己肯定感の低さ
- 過去のトラウマ
- 理想が高すぎる
- 自己理解の不足
- 充実感の不足
人間関係の問題
家族や友人、恋人関係などとの関係がうまくいっていなくて難しさやストレスを感じていると、孤独や虚しさ、寂しさなどを感じやすくなります。
こうしたことから人間関係の繋がりも感じられなくなり、心が満たされない気持ちが強くなっていきます。
自己肯定感の低さ
社会的にうまくいっていても自分の価値を認められなかったり、人と比べてしまったりしていると、心はいつも満たされず、常に焦燥感のような感情に襲われます。
自分を本当の意味で受け入れ大切にできないでいると、表面だけを取り繕い心にぽっかりと穴の開いたような状態になります。
こうしたことから心が満たされない気持ちを強く持ってしまうことになります。

過去のトラウマ
心が満たされない原因になるトラウマは、多くは親との関係から起こったトラウマです。7歳以下くらいでつくられたトラウマにより、大人になっても心が満たされないという結果になってしまうのです。
これらのトラウマの多くは、子ども独特のものの見方、考え方から生じた勘違いなのですが、カウンセリングやセミナーなどで勘違いが解消されないと、心が満たされない状態が続いてしまいます。

理想が高すぎる
仕事や生活レベル、恋愛、結婚等に理想が高すぎると、いつも不足感があり、満たされない気持ちになりがちです。
例えば、結婚したいけれど相手は高収入で、顔立ちが良く、医師でなければ等と理想が高くなると結婚できる確率もそれだけ低くなります。結果的になかなか条件に合う人を見つけられないで時間が過ぎていってしまい結婚することができないということにも。
こうしたことから敗北感や自分への無価値感を持つようになり、満たされない気持ちになっていってしまいます。
自己理解の不足
自分が何を必要としているのか、どんなことに傷ついているのかなど、自分自身を理解できていない状態のまま生きていると、心が満たされなず心にぽっかりと穴が開いた気持ちになります。
周りの人に理解してほしいと思っても、自分の心は人には分かりません。人に理解を求めるばかりで自己理解ができないと、なぜ心が満たされないのか分からず、無性に寂しさや虚しさを感じるのですが、答えが見つからない状態となってしまいます。
自分の外側にばかり気を取られて、自分の内側を見つめることに意識がいかないと、心が満たされない原因となってしまうのです。

充実感の不足
あなたが仕事や日常生活に充実感を持てないと、心が満たされない気持ちになります。
人間は人や社会との繋がり、自分の価値を上げたい、貢献したいなどの欲求があります。生きていて充実感がないと、こうした欲求に対して不足感が生まれ、心が満たされなくなるのです。
心が満たされない人の心理
心が満たされない人には以下のような心理が影響しています。心理を知ることで少しずつ心に変化が生まれますので、解説しておきたいと思います。
- 自己否定
- 承認欲求
- 完璧主義
- 他人との比較
自己否定
自己否定が強いと何かと自分へのダメ出しをして、現状をどうにかしようとするよりも逃げてしまいたくなってしまいます。
そのため罪悪感が生じ、ますます自己否定をするループに入ってしまいます。
こうしたことが続くと自分への自信や信頼などが身に付かず、心も満たされない状態となります。
自己否定は、一見自分を責めているようですが、実は人を責めているので、人間関係もうまくいかないためストレスとなり、心が落ち着かないのです。
承認欲求
他人から認められたい、愛されたいなどの気持ちが強いと、いつも心が満たされません。
他人に何かを求めていても、得られるか得られないか分かりません。他人の言動に振り回されて、自分自身がそのたびにぶれるため安定や安心というものが得られないのです。そのため心が満たされないのです。
例えば、職場で自分の仕事ぶりを上司から認められたいと思っていたけれど、いつまでたっても認めてもらえず、そうこうしている間に後から入ってきた人が自分よりも認められて役職についた。認めてもらえない自分を思うと心にぽっかりと穴が開いたようで、つい飲酒を繰り返してしまっている。
このように、承認欲求は心の満足感に大変影響するものなのです。

完璧主義
完璧主義の人はいつも心が満たされません。
なぜなら、ある程度物事がうまくいっているにもかかわらず満足できないため、「もっとうまくやらなければ」「もっと正確にやらなければ」などと、いつもさらに上を目指して終わりがありません。そして、心にいつも不足感が生じてしまうのです。
完璧主義の人は心身を休ませることができないため、消耗していて幸せな気持ちを味わう暇がありません。こうしたことから心は満たされないままです。
他人との比較
他人との比較をすると心が満たされない状態になります。
なぜなら、他人と比較することは「自分は満たされていない」という不足感や、「自分には無理だ」という絶望感などが生じ、他人を高め、自分を貶めてしまうという結果になってしまいます。その結果、心の満足感からどんどん引き算をしていってしまうのです。
他人との比較は心が満たされない状態になるばかりでなく、自己肯定感をますます下げることにもなってしまいます。
以上の心が満たされない心理についてはお分かりいただけたでしょうか?では、どうすれば心を満たすことができるのでしょうか?
心が満たされるようになる7つの方法
ここでは以下の7つの方法をご紹介しますので、できそうなことを試してみてください。
- 心が満たされないのはあなただけではないことを知る
- 自分の価値を高める
- 今ある幸せを見つけ、感謝する
- 心の内を話せる人を見つける
- 自分の心は何で満たされるのかを考えてみる
- セルフコンパッションを高める
- 書く瞑想「ジャーナリング」で自分に気付く
それぞれについて説明していきますね。
心が満たされないのはあなただけではないことを知る
ほとんどの人は大なり小なり満たされていない気持ちがあるということを知っておくことは大切です。
人間として肉体を持つことは、自分の中に課題を設定して生まれてきたということです。生きている間にその課題を解決するよう目標設定してきているのです。
満たされないことで、私たちは自分の課題を解決していくきっかけを掴むことになるのですから、満たされないことはいけないこと、人間として完全ではないような気持になる必要はないのです。
むしろ、「心が満たされない」と気が付いたときは、自分が精神的な成長をするチャンスだと思えるといいかと思います。
自分の価値を高める
自分の価値を高めるとは、外側の自分ではなくて、内側の自分の価値を高めるという意味です。
心が満たされない人は、人と比べたり、自分のことを否定したりして、人には価値を認めているのに自分には価値を認めていません。
自己価値が低いと、自分を大切にすることができず、何かあるたびに人のことが気になり、「自分には価値がない」と無意識に思ってしまいます。
あなたがいかに価値があるかを、以下のような方法で自分自身にしっかり教えなければなりません。
【自己価値を上げる方法】
鏡の中の自分に向かって毎朝次のことを言って、にっこりする。
「私は身体の内側も外側も金色に輝く、とても価値ある存在です。私は本当に素晴らしい!
そして他の人たちも同じように価値ある存在です。」
自分も他人も価値があることを自分自身に教えることで自己価値を高めつつ、他人も認めることができるので、さらに自己価値がアップします。

今ある幸せを見つけ、感謝する
心が満たされない感情は、自分の不足感から生じます。
不足感や不満からは幸せな気持ちや満足感は生まれません。
不足感を減らすためには、今の自分がいかにたくさんの幸せを持っているのかを感じ、そうしたことへの感謝を持つことが有効です。
【幸せを見つけ、感謝する】
当たり前にあるもの、周囲の人に心から感謝をします。
例えば、お水、空気、スマホ、電気、ガス、配偶者、子ども、家庭、親等々。
こうしたことを続けていくと、心が豊かになり、満たされた気持ちになっていきます。
心の内を話せる人を見つける
信頼できる友人やカウンセラーのような安心して話せる人を見つけておくことも、心を満たすために役立ちます。
心の内を話せる人を持つことで、一人で辛い気持ちに耐えなくてもよいうえ、話すことでネガティブ感情や思考をポジティブに変化させていくことができるからです。
私のところは継続してカウンセリングを受ける方が多いのですが、困ったとき、一人ではどうしようもないときだけ単発でたまに見える方もいます。
友人に話すことでその状況を乗り越えられる、カウンセラーに話すことで根本的な問題を変えていくことができる場合もよくあります。
自分の心は何で満たされるのかを考えてみる
自分の心の内側に意識を向けて、自分の心をしっかり見ることが大切です。
なぜなら、外側にあなたの心を満たしてくれる答えはないからです。心が満たされないからと何かで気を紛らわすのでは、本当の心の平安は訪れません。あなた自身が真に求めていることでしか、あなたの心を満たすことはできないからです。
次の質問を自分自身にしてみましょう。
「私はどうして満たされないないの?」
「どうすれば心が満たされる?」
このようにして自分自身に質問することで、あなたが何を求めているのか分かります。それがわかれば自分自身を本当に満たしていくための方法が見えてくるはずです。
セルフコンパッションを高める
セルフコンパッションとは自分への思いやりを意味します。心を満たすためには、このセルフコンパッションを高めることが効果的です。
あなたの心は愛や慈しみで満たされることを望んでいます。ですが、自分を認める、慈しむなどの行為を望んでいることをあなたはわかっていないので、自分に逆のことをしてしまいます。否定したり、責めたり、非難したりです。
あなたが真に求めているのは愛や慈しみ、自分を認めるなどの思いやりです。セルフコンパッションを高めて自分自身を労わりましょう。
【セルフコンパッションを高める方法】
- 自分を否定しそうになったら親しい人に対してならどうするか考える
- 自分を責める代わりに優しい言葉を向ける・・・「よく頑張っているね」「大丈夫だよ」等
- 自分の感じていることを批判やジャッジをしないで受け止める
以下の項目もセルフコンパッションを高める方法の一つですので、参考になさってみてください。
1心が満たされないのはあなただけではないことを知る
7書く瞑想「ジャーナリング」で自分に気付く
書く瞑想「ジャーナリング」で自分に気付く
ジャーナリングは書く瞑想とも言われるように、頭の中に浮かんだ言葉をただ書き出して、雑念や心のモヤモヤ、ストレス、疲れ等を解消する方法です。
書くことで、自分に気付くことが多く、心が満たされない理由などにも気付くようになるでしょう。
【ジャーナリングのやり方】
思い浮かんだことを、そのまま紙に書き出します(思ったことを素直に書きます)
時間は自由に1分~10分くらい
最後に書いた内容を読んで振り返り、気付いたことをメモします
最後に
最後までお読みいただきありがとうございました。
私は20~30代の頃、完璧主義があり掃除依存になっていました。育児をしながら「家の中はいつも片付けておかなければならない」という気持ちがあって、子育てが大変であるのに家の中の掃除や片付けを常にしていたためついには病気になって倒れてしまいました。
こうしたことを契機に、自分に向き合うようになりセミナーやカウンセリングを受けて、その後満たされた気持ちを持てるようになりました。
外側ではなく内側の自分を知って整えることは、あなたの人生に幸福感や豊かさをもたらします。あなたもサラカオルの「スピ心理学セミナー」やカウンセリングをお受けになって軽やかなあなたになっていきませんか?