こんにちは。安藤はま子です。
心から愛されたいと思う気持ちは誰しも持っている欲求です。
しかし、愛されたい気持ちが満たされず孤独や虚しさを感じて、寂しさに苦しんでいるとしたら辛いことですよね。
一体何をどうすればいいのでしょうか?
私のカウンセリングルームには「愛されたいのに愛されない」という直接のご相談はありませんが、心の奥にそうした悩みが隠れている方はたくさんいらっしゃいます。
私のところには親子関係、夫婦関係、生き方のご相談が多いのですが、あなたの子どもの頃の親子関係が関係していて、すべては愛の問題が絡んでいます。
愛とは人生の最大テーマですから、愛について考え、悩むことは、きっとあなたの人生をより良くしていくきっかけになっていくはずです。
愛とは?
愛とは形がないため非常にわかりずらいですよね。愛と一体何でしょうか?ここでは、愛について心理学、科学、スピリチュアルでの捉え方をご紹介します。
心理学での愛とは
心理学では「愛」というものについて、心理学者ごとに論じていることが違います。
「愛するということ」という著書があるエーリッヒ・フロムという社会心理学者は、「愛というのは実体ではなく、愛するという行為しかない」と言っています。愛には形がありませんから、愛するという行為が「愛」なんだということなのです。
また、愛は人間関係の核心であり、個々の成長と幸福に不可欠だと言っています。愛が私たち人間にとっていかに重要なものであるかがわかりますよね。
そのほかに心理学的には以下のような捉え方がされています。
- 相手の存在そのものを大切に思う気持ち
- ありのままの自分や相手を受け入れること
- 相手の幸せを願う純粋な思い
- 自分自身や世界を成長させる思い
科学での愛とは
科学的には愛について証明された研究結果はありません。ただ、人が愛を感じると脳の特定の部位が反応するなどの研究結果はあるようですが、愛そのものについてではありません。
理論物理学者のアインシュタインは娘への手紙の中で、科学的にはまだ証明されていないけれど、「愛」という強力な力があると語っています。
現段階では、科学がその正式な説明を発見していない、ある極めて強力な力がある。そ
れは他のすべてを含みかつ支配する力であり、宇宙で作用しているどんな現象の背後に
も存在し、しかも私たちによってまだ特定されていない。この宇宙的な力は愛だ。
ベストピア「アインシュタインの手紙」http://bestopia.jp/pdf/bestopia380.pdf
この手紙はかなり長いもので、愛とは「光」であり「引力」であり「力」であるとその中に書かれています。
愛について科学的に証明される日がくるのか楽しみですね。
スピリチュアル的に愛とは
私たちはもともと集合意識の一部でしたが人間として生まれてきました。スピリチュアル的に「愛」とは、私たちの究極的な世界である集合意識(宇宙)全体のエネルギーのことです。
私たちは皆、集合意識とつながっていますから、誰もが愛を持っているのです。ただ、そのことに気付かないため愛を学ぶための出来事が起こります。そうした過程で愛についてたくさんの学びをしていきます。
スピリチュアルの愛では以下のようなことが重要視されています。
- 宇宙全体の創造的エネルギーである
- 無条件の愛(無償の愛)
- 自分への愛
愛と無関心の関係~愛のもつパワー
愛には、いろいろな定義がありますが、その一つとして「関心をもつこと」があります。関心を持つとは、その人や物に注意を向けたり、気にしたり、必要としたりすることです。
逆に愛がないことが「無関心」です。ですが、人間は完全な「無関心」という状態はなくて、関心はなくなっていても愛はゼロにはならないのです。
無関心になっていくと、人も物も劣化したり、存在が薄くなって、消えていくこともあります。例えば、普段使っているカップ、新しい頃は関心があり喜んで使っていたけれど、関心がなくなり気にもしなくなると手が滑ってカップが割れてしまうことも。
植物なども、関心をもって眺めたり、世話をしたり、話しかけると、きれいな葉色になり花をたくさん咲かせます。ところが、どうでも良くなって無関心になると、元気がなくなり枯れてしまいます。
この世のすべての人や物には愛というあなたの関心があるので、そこに存在しています。あなたの愛がなくなると存在が薄くなり視界から消えてなくなっていってしまうのです。
相手に関心を持つことを愛だとは思わないかもしれませんが、本当は、それも愛なのです。関心を持たれた相手は、素敵に輝き、元気になります。
昔から、この世のすべては愛だと言われていますが、愛と言うエネルギーはやはりとても大きな力をもっているようです。
愛が何かは分からなくても、人や物に関心を持ってみると、あなたの世界がもっと輝き出し、元気になっていくことは確かです。
ところで、相手が自分に無関心というのは大きな悩みになりますが、どのような心理が関係しているのでしょうか?
相手が自分に無関心と感じる理由
相手が自分に関心がないと思う、例えば、子どもの頃「親が自分に無関心だ」と感じて「親が自分を愛してくれていない」と思ったまま大人になってしまいました。今でも、親は自分に関心がないから愛されることをあきらめています。また、「恋人や夫(妻)が自分に無関心で寂しい」ということもあるかと思います。
相手が自分に無関心と感じるとしたら、心理的な理由は相手が無関心なのではなく、あなたが相手やその他の人に無関心だということなのです。
なぜかというと、相手はあなたを映し出している(投影)だけだからです。相手が本当に無関心かどうかは、相手に聞いてみないとわからないのです。あなたがそう感じているだけだということです。
ですから、相手の無関心を責めたり、怒っても何も解決にならないのです。根底にある勘違いを解消し自分自身を変えるか「そんな無関心な自分でもいい」と認め、無関心な相手も認めるようにするしかないのです。
相手が自分に無関心だと悲しくて、がっかりして、怒りさえ感じるかもしれません。人は一生をかけて愛を学んでいくわけですから、愛されていないと感じることも大きく出やすいのです。それだけ学ぶ必要があるからです。
相手の無関心に失望しても、やっぱり心のどこかで「愛されたい」と望むのが人間です。次の章では「愛されたい」という気持ちが生じたときにどのようなことをすれば克服できるのかを解説します。
「愛されたい」を克服する3つのステップ
- 愛されていない思いや感情を口に出して表現する
- ネガティブな思いや感情をもった自分を認め、許す
- 自分を愛することを自分に教える
「愛されたい」気持ちが生じた場合に、目を閉じてステップ1から順に行っていってください。行う場合は、自分の心に向き合えるような静かな場所や時間帯がいいでしょう。
今はそう思っていないけれど、時々「愛されていない」と落ち込むことがあるなら、ぜひ時間をとって3つのステップを試してみてくださいね。
自分の心の中に浮かんでくる愛されたい思いや相手に対する憎しみの感情等、どんなことでも構いませんから口に出していきます。
例えば、「私なんか誰にも好きになってもらえない」「夫(妻)は酷い奴だ!」「くやしい!」「悲しい」「お母さんは私のことが可愛くないんだ!」等々。言ってはいけない言葉はありませんので遠慮なく口に出してください。
ある程度スッキリするまで言い続けます。オーバーなくらいの表現の方がネガティブ思考やネガティブ感情が発散されやすいです。
スッキリしたらゆっくりと深呼吸をします。
ステップ1で出てきた思いや感情、「なんで無関心なの?」「お母さんから愛されてなくて悲しい」「夫(妻)のことが憎らしい」「私は誰からも愛されないんだ」等々を感じている自分を認め、許します。
例えば、「相手が無関心だと感じてもいいんだよ」「お母さんや夫(妻)を恨んでもいいんだよ」「自分のことを責めているんだね。そんな私を許すよ」
こうした考えや感情は良くないと否定するのではなく、すべてはありのままの自分でいいんだと認め、そうした自分を許すことです。
相手の無関心や愛してくれないことに腹が立ったり、寂しさを覚えるのは、あなたが自分のことを愛すことができていないからです。人への無関心もそこからきています。
自分を愛することを自分に教えてあげましょう。
「今のあなたでいいんだよ、あなたのことを大切に思っているよ。あなたを愛しているよ。」
言葉はあなたの好きに変えてもかまいません。自分を愛する言葉を自分に言う、自分を愛する行動を自分に行う。毎日ほんの少しでもいいですので続けていきましょう。
最後に
今回は愛と無関心について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
親やパートナーの無関心に心を痛めたり、辛い日々を送っているとしたら、「それは愛を学ぶチャンスだ」と思い、自分自身と向き合ってみてください。
私のところでもお手伝いできますので、ご興味がございましたらカウンセリングをお申込みください。きっと、新たな人生が花開いていかれることでしょう。